事業会社、スタートアップ、VCの特徴的な違いで言うと計画のストレッチの仕方とその達成に関するコミットと結果責任に対する考え方が最も大きく違いますので、参考まで少し記載します。
■事業会社
人にもよりますが、事業会社の場合は計画を昨年予算対比で考える傾向が強いこと、過去の積み上げがあることから、事業計画の計画は上司と会社の時々の癖はあれど、倍々で伸ばして行くというようなケースは少ない。
一方で、確実な達成が求められますが、上司はストレッチさせる、現場は下げようとするというコンフリクトがあります。
ただ、肌感覚があるので優秀な営業マンがいれば、営業計画と予算がリンクし、おおはずしすることは少ないです。
■スタートアップ
ヒト、モノ、カネが常に不足していて、新しい業界を切り開いていく。
加えて経営経験の少ない若い方が経営をされるケースも多いので、勢いはあるが実態が伴わない、さらに途中でビジネスモデルそのものが大きく転換することも多々ある。
一方で、退路を立って経営をしているケースがおおく、コミットと勢いが伴う傾向があります。
もちろん企業にもよりますが事業計画の作り方そのものの経験が浅く、一方で経営者はアグレッシブですので伸びしろのある企業であればあるほど無茶な計画を立てる傾向があります。
ただ、この無茶な計画を実現した企業と経営者だけがIPOに到達できる業界ですので、常にチーム全体が200%の力を出し切り、全員野球で取り組まないと結果がでません。
一方で結果を出さないと、成長でできなくなり存亡の危機に直面します。
■VC
投資家からカネを預かっており、投資先の失敗は彼らの失敗にも直結します。
ファンドとして結果が出なければ次のファンドは組成できませんので、負けないためにできることは全てやります。
事業計画ですと計画が達成できなくても、出世できない程度ですがファンドの場合は自社の消滅につながり、ファンドメンバーも個人で出資しておりますので、コミット度合いは極めて高くなります。
ただし、成熟した企業へ投資するPE(プライベートエクイティ)ファンドとは異なり、スタートアップ企業への投資となりますので、上記のスタートアップの特性も十分に理解していることから、計画の変更、計画の未達は数多く経験しています。
従いまして仮に未達であっても投資行動量と計画量を増やすことにより、ドンドン投資事業を前進させていきます。
こういう性質ですので無意味な社内政治や(小さい組織なのに分業制で全員野球でない)情報を社内で共有しないなどの行為を極めて嫌います。
全てを出し切って全員が必死に働き、その結果としてIPOなどが実現するということをよく理解しておりますので、この点が事業計画の議論でも出てきます。
この辺りが事業会社での計画策定と少し異なる部分ですので、一番良いのは急激な成長をコミットし、淡々とそれを実現してVCからも「さすがですね〜」っと言われるのが理想系ですので、頑張っていきましょう!!
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